うしみる導入事例

ホーム / うしみる導入事例 / かわむら牧場

 

・かわむら牧場様 インタビュー

ushimiru

 

かわむら牧場
総面積:約110ha(放牧:約64(32+32)ha)
標高:約450m
放牧頭数:黒毛和種 約60頭(成牛×約60頭、繁殖×95頭、その他育成牛、子牛や肥育牛)を入れ替えながら約260頭飼養
管理人数:2,3人
地形の特徴:三瓶山の中腹を回るような形で2区画に分けて放牧
放牧運用時期:4月~12月第1週

 


―肉牛の放牧に際し、乳牛と異なると感じる点がありますか?

ホルスタインと和牛の違いでもあるんだろうけど鼻が違うから乳牛のほうが草を食べるのが上手かった記憶があります。スピード感は乳牛の方があるかも。 歩き方はそんなに変わらないです。乳牛に関しては毎日乳を絞るとすると水場の管理が大事なのかなって気はしますね。 和牛は季節によっては夜露朝露だけで十分水を取れていて、水飲み場に来ないこともあります。

 

―脱柵はどの程度の頻度で起きますか?

今年はそこまで大規模なものはないです。1頭2頭ちょっと出て戻すみたいなことはあります。 以前、脱柵牛がいた時は昼とかに牧柵際をチラチラ見に来ているのが位置情報でわかったので中に入れてあげました。あれは「うしみる」があって助かりました。 あと脱柵では無いですけどうしみる上で1牧区に放牧している牛が全部2牧区に表示されていて確認してみたら、牧柵沿いに進んでそのまま1牧区に入っていたことが1回ありました。

 

―放牧牛監視として「うしみる」を選んだ理由は?

スマート農業事業の一環で紹介を受けて、希望を出してみました。 昔はポケベルを牛に着けて鳴ったら餌がもらえるようにしていたこともありましたが、呼んでも来ない個体もいて、結局電池持ちと通信距離の関係でうまくいかずイマイチでした。

 

―「うしみる」を導入してから作業に変化はありましたか?

毎日牛が牛舎に帰ってくるわけではないので、餌やりの時に牛を探す作業が楽になりました。
今までは山の方まで呼んでも出てこないから餌をやれずに帰ることもありました。 来てなかったから呼びにいくと逆に牛はもうこっちに動き始めていて「あぁそうじゃないんだ」みたいな。 行って帰るだけでも20~30分かかるのでそんなの1日2回あったら1時間くらい時間が無駄になります。 今は「うしみる」で山から出てきているのを確認してから餌やりに行っています。 夜はどこにいるか読めなかったので、暗闇に叫びながら餌あげたりしていましたけど
今はそんなことしなくても大丈夫。見えるってやっぱりすごいですね。

 

―トラブル等が起こった時の対応に変化はありましたか?

自分たちが知らない行動パターンの発見もあり、知識として蓄積出来るのでイレギュラーへの対応が早くなりました。
事故やトラブルがあった牛を探すのに以前だったら日々の仕事の合間に探しに行くので10日くらいかけてようやくとか。
出産していて数日餌場に来ない時にも「うしみる」で餌場まで見られるので安心材料になりました。 GPSのおかげで見つかった牛も20頭ぐらいいます。 牛が本当に見つけられなくなった時に、生きている状態で見つけられたことって経験上ほぼ無かったんですけど、導入してからは普通に見つけられるようになりました。だから見つけられても大体弊獣だったけど、去年初めて生きている状態でと畜場に持っていけました。 今までは弊獣にカラスが群がってようやく人間が気づくみたいな状況でした。

 

―牛の行動の履歴が残ることによりわかったことや気付いたことはありましたか?

「うしみる」で1日の牛の動きがわかるのが面白いです。「うしみる」上で牛がずっと休んでいる時にどういう場所なんだろうと思って付いていっちゃうみたいな。 牛の好きなスポットを見つけられたのはGPSのおかげもあります。

 

―価格に見合った効果は得られましたか?

そう問われるとキツイかな。 全部これから問題なく「うしみる首輪」が通信出来ているという想定※ でいくと(牛群ごとに)5頭とかでも絶対入れたい。多分欲が出てどんどん増やしていくだろうけど。 元々年間4頭行方不明になっていたのを、「うしみる」で2頭生きた状態で発見出来たとすると、おりる保険によって数年で元は取れるかと思います。 小規模なところはちょっと回収が大変だけど、ある程度の規模なら絶対ありです。

 

―※導入当初からソーラーパネルや「うしみる」首輪の一部で不具合が発生し、大変ご迷惑をおかけしました。現在システムは正常動作しておりますが、一部未解決の課題につきましては引き続き改善努力させていただく所存です。率直なご意見ありがとうございます。